ビームの軸が摩耗した場合

すぐに思いつくのは、摩耗した軸にいわゆる肉盛溶接を施して元の軸径に戻す方法です。
しかし、ビームに糸が巻かれている場合、この方法は実行不可です。軸を旋盤に載せられませんし、溶接時に軸の温度が上がってしまい糸がダメになるからです。
従来、特殊な処理を施したプラスチックリングを用いる策を提案してきました。これであれば軸自体はそのままでビームのガタツキをある程度止めることができます。ただし、これも万能ではありません。
今回、お客様のご要望や事情に合致するようあれやこれや考えた末、ベアリングにジャストサイズの内輪カラーを取り付ける方法を採用してみました。取り付けに手間取りましたが、想定通りの仕上がりになりました。
今のところ無事に製織できているようですので一安心。最後までスムーズに回転しますように🤗

AccessからExcelへ

これまで経理データをMicrosoft Accessを使って管理していましたが、Microsoft Excelへ変更しようと考えました。
それぞれ良い点と悪い点があるのですが、手軽に使えるExcelを選択しました。
このシステム再構築だけに注力するわけにはいかなかったのもあり、着想から数年を要してしまいました。
ようやく形になりつつあります。
運用しながら不具合を直していこうと思います。
大きな懸案事項が一つ片付きそうです。

ヤッホー

です。

クロスロールキャリアの電動化

織り上がった布を運搬する台車(キャリア)は機屋(はたや)さんの必需品です。
油圧ポンプによって上下するバケットが織機から布をクロスロールごとすくい取ります。
その後、作業者は台車を押して布を検反機まで運搬していきます。

一般的に売られている運搬台車では、「すくい取る」という仕様を満たすことができません。
専用の機械ですので、汎用品との入れ替えはほぼNGです。

多くの機屋さんが使っているキャリアがあります。
人気があったようです。
使い勝手がよかったのでしょうか。
でも、それは遠の昔に製造中止になっています。
パーツの供給もありません。
鉄製パーツが折れた、曲がったといった故障ならどうにか対応できますが、最も悩ましいのが油圧系です。
ポンプとシリンダーがすでに入手不能だからです。
大変困ります。
それらを製作するしかないのですが、(個人的に)難易度が高く一旦棚上げにしていました。
しかし、いつまでも放置しておくことはできず、油圧を放棄して電気に頼ることにしました。
構想〇〇年、ついに(ようやく?)仕上がりました。
プロトタイプとも言えますが、一応の完成です。

常々、「シンプル」を心がけていますので、見ればなんてことはないものです。
ですが、それなりにアイディアを籠めました。
最大の売りは、現場で改造できるようにしたこと。
キャリアを持って帰りたくないのです。重いのです。

測長ドラムの表面加工

RS測長のドラムは、長年の使用で表面のコーティングが剥げてきます。
そこで糸が引っかかるため、研磨して延命を図ったりしますが、コーティング膜がなければ母材のアルミニウムがむき出しですので、摩耗が一気に加速します。

実は、再コーティングが可能なのです。
すでに複数個のドラムに再コーティングを施していて、再生後は数年経っても問題なく稼働を続けています。
画像が、そのサンプルです。

ただし、コーティングをしたからといって母材の凹凸が修復されるわけではありません。
ソレナリに仕上がります。
したがって、再コーティングをするなら、自前で研磨をする前がよいかもしれません。

このコーティングは測長ドラムに限りません。
糸道の部品に有効だと考えています。

粉体塗装(パウダーコーティング)

アルミ基材に塗装をすることになりました。
比較的高い平滑性が必要だったので専門業者にお願いしました。
選択したのは「粉体塗装(パウダーコーティング)」です。
想像以上の仕上がりでした。


溶剤塗装に比べていろいろとメリットがあるようです。
http://www.powder-coating.or.jp/powder/index.html
塗装に限らず、目的にマッチした技術を選択してものづくりに取り組みたいものです。
そのためには技術を知ることが大事です。

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